不動産鑑定書の見方をおしえてください!

09/21/20 12:38:午後

 ▷本日のテーマと内容:「不動産鑑定書の見方をおしえてください!」

不動産鑑定士の作成する不動産鑑定評価書を内容を公開し、見方を解説してゆきます! 約11分の動画となりますが、目次からお好きな箇所を見ることができます。 必見です!

【目次】

①不動産鑑定評価書の構成 00:34

②対象不動産の鑑定評価額 01:20

③対象不動産の表示  01:45

④鑑定評価の条件  02:40

⑤鑑定評価の依頼目的  03:58

⑥対象不動産の確認  04:32

⑦一般的要因の分析 05:04

⑧地域要因の分析 05:46

⑨個別的要因の分析 06:18

⑩最有効使用の判定  07:23

⑪鑑定評価方式の適用 08:00

⑫別表の試算表  09:38

 

不動産鑑定士の入村です。

 不動産鑑定書のサンプルを使い、不動産鑑定書の見方と中身を見ていくことにしましょう。画面に不動産鑑定評価書の表紙を映しています。 今回は○○マンションの△号室ということで、サンプルの評価書として架空の物件ですが、普通の物件のイメージをしてみていただきたいと思います。

①不動産鑑定評価書の構成 00:34

 表紙をめくり、【はじめに】があり、【目次】があります。 不動産鑑定評価書ですがA本文に当たる部分とB不動産の評価額を計算して出すための別表という試算表が付いていますが、後からたぐって(スクロールして)見ていきます。さらにC添付資料として鑑定評価について参考にした資料や法務局の登記簿や公図、建築計画概要書、建築確認通知書、検査済証などの重要な書類(の写し)を添付します。

②対象不動産の鑑定評価額 01:20

 A不動産鑑定評価書のタイトルと結論としてのB不動産鑑定評価額が書かれているページがあります。こちらが不動産鑑定士の判断と意見を表明する鑑定評価額であり、結論が書かれています。これで565万円と鑑定評価額を書いています。

③対象不動産の表示 01:45

 不動産の概要を説明しています。どんな所にあるのか?という概略を述べています。 また、評価する不動産は具体的にどんな不動産なのか?ということで、登記簿の内容から拾い転記しています。マンションの敷地が285.99㎡で上に建っているマンションの建物が鉄骨鉄筋コンクリートの地下1階付6階建ての東京都のマンションです。(一棟の建物の)床面積が1,217㎡あります。(対象不動産は)マンション1室の部屋になるので、3階部分の16㎡の部屋(が対象)の鑑定評価です。

④鑑定評価の条件 02:40

 不動産鑑定評価に当たって条件の設定のページになります。ここで大事なことはどういう条件で評価しているのか?という部分になっています。 Aこの物件は中を見ることができなかったため、外側から全体のマンション建物を見て評価しているので外観調査のみとするとしています。立会人がいるときなど(建物の)中を確認した方が良い時、内観調査も原則として行うことになります。今回は外観調査のみとなります。 B(今回のサンプルでは具体的な)日付を外してありますが、価格時点が非常に大切であり、その不動産が何年何月何日の時点(価格時点)の評価という、その(価格)時点の評価をしています。 (鑑定評価書の)発行日が例えば令和2年2月1日であっても(鑑定)評価日、すなわち、価格時点が平成31年5月1日であれば、その不動産鑑定評価額は平成31年5月1日時点の金額となります。

⑤鑑定評価の依頼目的 03:58

 どのような依頼目的で評価しているのか?これはマンションの売買相談から来た依頼の売買の参考として鑑定をしています。 価格の種類があり、基本的に求める価格を正常価格と言う価格になりますが、評価によっては特定価格と限定価格という性格の違う価格を求めることがあります。これは参考程度に触れておきます。

⑥対象不動産の確認 04:32

 実際に対象不動産を現場に見に行って、確認を必ずするので、いつそこの現地に行って確認したのか?(その日を)実査日といいます。 そして、確認した資料を(根拠として)書いていきます。実際、手持ちの資料と現場に存在している不動産が一致するのか?そこを確認して、判断(一致しているか否か)を述べる箇所なので、重要な箇所です。

⑦一般的要因の分析(価格形成要因の分析)05:04

(対象不動産の)確認が終わると、いよいよ鑑定評価の分析をしていきます。鑑定評価では価格形成要因と言います。 (まずは一般的要因である)経済動向等から分析していくことになります。一般の今の経済情勢がどうなのか?税制がどうなのか?はかなり不動産のマーケットに影響してくるので影響する部分を見ていきます。そして、近年の地価動向ですが、地価公示・地価調査という毎年、不動産鑑定士が公的価格を求めていくことにより、全国の(不動産)マーケットを分析していますので、(その公的価格評価からの)マーケットの結果も踏まえていきます。

⑧地域要因の分析(価格形成要因の分析)05:46

 地域分析という分析をしますが、その不動産の存する地域の分析になっています。これは△市と言う市の分析になりますが、どんな市なのかな?と一通り分析していきます。その地域の地域性、商業施設の状態、将来の動向などであります。 その地域自体でどのような地価形成をしている?地域があって、その中に不動産が存し(価格への影響を受けて)いるので地域の分析も大切です。

⑨個別的要因の分析(価格形成要因の分析)06:18

 地域分析した後、個別分析をします。その個別の不動産がどんなものかな?というところです。 この不動産(の敷地)でみると東側と西側で道路に面している全体のマンション、色々な交通機関の最寄り駅等の距離、一棟の敷地の状況、埋蔵文化財が埋まっている包蔵地であるか?土壌汚染があるのか?などの指摘します。 建物について大切なところは建築確認と完了検査を取っている建物か否か?は判断材料として非常に重要なので見ていき、また、建物の維持管理の状態、施工がきちんとしているのか?等を分析していきます。これはマンションなので(全体建物の他)1部屋部分の分析(も必要と)になってきます。

⑩最有効使用の判定 07:23

 一般的要因の分析、地域分析、個別分析を行ってきて、最後にどういう使用方法がこの不動産は妥当なのかな?(を判定します。)、ここは周りが中高層の店舗兼共同住宅が多い地域の中にある不動産だったので、(妥当性を有する)利用方法は中高層の店舗兼共同住宅としての継続使用だということで、評価自体マンションの一室なので、マンションとしての評価は、その不動産に見合った評価と利用方法を前提としています。

⑪鑑定評価方式の適用~鑑定評価額の決定 08:00

 不動産の価格(を求める)評価方式を適用していきます。 評価方式で今回は原価法、取引事例比較法、収益還元法の3つの手法で検討し、その3つの手法で(試算された)価格を調整して、鑑定評価額を決定します。 これが一覧表になっていて、鑑定評価額までの要約を書いてあります。積算価格、比準価格、収益価格のこの3価格の妥当性があるのかな?を検討して、結論を決めていきます。 一覧表の先は具体的な細い1つ1つの手法の適用の根拠と過程の説明をしています。 要約表を見ましたが、一覧を見ると3つの手法の価格がそれぞれ出てきています。この3価格の検証を行い、最後にどの価格の説得力あるかな?を判断します。 今回の(判断と調整の)ケースは取引事例比較法による比準価格と収益価格を標準として(メインにして)。積算価格は少しサブにして550万円にて不動産鑑定評価額を決定します。

⑫別表の試算表 09:38

 価格試算する別表の試算表を添付します。原価法の試算表、取引事例比較法の試算表、収益還元法の試算表という形になっています。 今回は省略していますが、この後ろに地図・公図・登記簿謄本などの評価作業で使った役所や法務局で取った書類を添付資料として付けて、これを製本して不動産鑑定評価書として発行することになります。

以上、不動産鑑定評価書の全般的な見方と内容でした。

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客観的で説得力ある不動産の価格を知りたいときにお手伝いできるのが不動産鑑定士です! 不動産鑑定士の鑑定は税務署や裁判所でも圧倒的な根拠として認められていますので問題 をスムーズに解決することができます。

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